<要約>
補助金申請時に提出が必要な経営計画書。でもそれだけじゃない!?経営計画書の大事な目的と意味、その考え方と作り方、活用方法について徹底解説します!
「新規集客をするための商品づくり」と「宣伝するためのマーケティング戦略」で、あなたのビジネスを「カタチ」にする株式会社マーケティングブレインズです。
前回の記事では、補助金の基本と活用法、申請方法についてご紹介しました。
そして、申請に必要な書類の1つとして、経営計画書が重要だということをお伝えしました。
今回は、この経営計画書の考え方や作り方について深堀りしていきます。
ただ単に「補助金をもらうため」だけに仕方なく作るより、これを機に、しっかり自社と向き合うことで、大きな飛躍のチャンスにもなります。
特に、これまで経営計画書を作ったことがないという企業や経営者様は、ぜひご一読下さい。
補助金申請に役立つのはもちろん、新規事業開発や、他者との差別化にもきっと参考になると思います。
・経営計画書とは?何のために作るもの?
まずは、そもそも経営計画書とはどのようなものなのか?について解説します。
もしかすると、補助金をもらうために作らなければいけないもの、という感覚の方もいらっしゃるかもしれません。※補助金/助成金の申請において必要書類の一つに経営計画書、事業計画の提出が求められます。
たしかに、多くの補助金や、銀行から融資を受ける場合などの申請時に必ず必要となるものではあります。
しかし、そうした申請のために使うことが、本来の目的ではありません。
経営計画書とは文字通り、会社の今後の経営について計画し、まとめたもの。
過去や現状を分析し、将来なりたい企業像や、やりたい事業などを具体化。
数字や戦略に表し、会社の方向性を定める一つの指標にもなるものです。
経営者の意思を示すものとも言えますね。
つまり、これがしっかりと作り込まれていることが、会社経営に対する姿勢を表すと言っても過言ではないでしょう。
うまく活用することで、社内の意思統一やモチベーションアップ、会議の活性化などにもつなげることができるのです。
ただ補助金をもらうためだけに、適当に作るのではもったいない!
ぜひ、本気で会社を成長させるための計画書として、真剣に取り組んでいきましょう。
・経営計画書を作る手順と考え方
それでは、実際に経営計画書を作る際の考え方、手順についてご紹介します。
1.現状把握
まず最初に、自社の現状を分析します。
今までの売上の推移や、これまで取り組んできたことやその成果、社員数やその配置など、今、現状の事実をすみずみまで把握しましょう。
現場で起きていることは、思った以上に経営者には届いていない場合があります。
この際、出し尽くすつもりで徹底的に、会社の今の姿を見つめ直しましょう。
2.SWOT分析
現状の把握ができたら、その中から自社の強み(STRONG)・弱み(WEAK)、そして、今後チャンス(OPPORTUNITY)となりそうな機会となる要素、反対に脅威(THREAT)となりそうな要素を見つけ出します。
例えば若い税理士さんの場合。
S: 強みは、若い経営者の方にも気軽に相談してもらいやすい、フットワークが軽い など
W :弱みは、キャリア的にはまだ浅い など
O :機会は、インボイス制度などの制度改正により、個人事業者の顧問契約増を狙える
T :脅威は、人工知能AIの進化・普及により、税務は自動化されるのでは?
このような分析が考えられるかと思います。
こうしたSWOT分析をすることで、今後するべき自社の課題が明確化されていきます。
3.競合分析
自社の分析ができたら、競合他社の分析もしましょう。
自社と比べて他者は何が違うのか?
何をどうすれば差別化ができるか?
それが見えてくれば、自社の課題解決にプラス、他者との差別化戦略も加わり、より効果的な経営戦略が立てやすくなります。
4.経営戦略を計画化
ここまでで分析した自社の課題や、他者との違いを参考に、今後どうしていくべきか?どうしたいか?を考えます。
このとき、何年後に?何を?どうしたい(どうなっていたい)か?をできるだけ具体的に示すことがポイントです。
売上をいくらにする、自社ビルを建てる、支店を増やすなど、目標は様々で良いと思います。
重要なのは、いつまでにそれを達成するか?と、達成するために何をするか?です。
誰が、いつまでに、これをする。そのためにこれが必要だ!
だから、これに投資する。そのための補助金申請です!と言うためにあるのが、補助金申請時の経営計画書なのです。
経営計画書を作ることで、投資に対する重みが増す
前項の流れの中で、分析を通して課題が見えてくることをお伝えしました。
そして、その課題を解決することが事業拡大(売上アップ)につながることで、そこに設備投資などが必要であれば、それに対して補助しますよ、というのが、本来の補助金の目的です。
実際には、モノ(投資)ありきで補助金を申請するケースが多いかと思いますが、本当は、しっかりと自社を分析した上で、売上を上げるためにはこれが必要だから投資するんです!
ということが言えることが理想です。
そこまで考えて投資したものは大事にしますし、そう簡単に計画も諦めないですしね。
それに、補助金の財源は税金です。
自分も含めた多くの人が払った税金から補助してもらうのですから、大事に使わないといけません。
しっかりとした経営計画書を作ることは、ある意味で礼儀とも言えるかもしれません。
経営計画書は一度作って終わりではない
そしてもう1つお伝えしたいのは、経営計画書は、一度作ったら終わりではないということ!
計画しても、もちろんその通りにいくとは限りませんよね?
アクシデントが起こる場合もありますし、想定より良くなることだって考えられます。
状況に応じて、常に計画を見直すことが重要です。
時には、眼の前の取り組むべき課題が、新規事業開発から急に採用に切り替わったり、反対に、採用が必要だと思っていたが、作業の効率化により必要が無くなったり。
常に変化するその時の状況に応じて、適宜計画を変更することも必要です。
とは言え、朝令暮改(命令や政令などが頻繁に変更されて一定しないことを意味する)といった短い期間での頻繁な方針変更は社員の不信を買いますが…
経営計画書だからといって、その通りに行うことにこだわる必要はありません。
むしろ、時代や世間の流れには常に敏感になり、そこに合わせていく柔軟性こそ、経営者に必要な要素ではないでしょうか。
●まとめ
経営計画書の考え方や作り方について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
なぜ補助金の申請に必要なのか?これを作ることにどのような意味があるのか?少しでもご納得いただければ嬉しいです。
補助金申請のためだけでなく、一度真剣に会社と向き合うつもりで取り組んでみてください。
それは、今後の会社の向かうべき指標となり、これから先、様々な経営における悩みや壁に出くわしたときも、きっと助けになります。
せっかく作るのですから、この先も役に立つ素晴らしい計画書に仕上げませんか?
もちろん、当社にご相談いただければ、分析や戦略・計画の立案まで、徹底的にサポートいたします。
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