<要約>
商品やサービスを売る、または集客するには、良い商品開発と情報発信の両方が不可欠。独自性と付加価値を打ち出し、他社と差別化する方法を、事例を交えて紹介します。
「新規集客をするための商品づくり」と「宣伝するためのマーケティング戦略」で、あなたのビジネスを「カタチ」にする株式会社マーケティングブレインズです。
これまで集客商品のつくり方やホームページ集客、コンテンツマーケティングについてご紹介してきましたが、これらはすべて連動しており、どれか1つをやれば良い、というものではありません。
商品やサービスを販売し、売上を上げてビジネスにしていくには、「良い商品を作ること」と「商品の存在や価値を周知すること」の両方ともに力を入れる必要があります。
そして、その両方に、自社にしかない特徴や強みがあることで、競合他社に差をつけることができるでしょう。
今回は、商品開発と情報発信をセットで考えることの重要性について、実例を交えてご紹介します。
・商品開発と情報発信はセット。どちらかだけでは効果が薄い
商品やサービスそのものはとても良いもので、一度体験した人は誰もがリピーターになる。
それなのに新規の利用者が増えない…
そのようなご経験、あるいは誰かの話を聞いたことはないでしょうか?
本当に良いものなら自然と口コミで拡がる、という人もいますが、その口コミを促すのもまた情報発信に必要な要素の1つ。
良いものは誰かに教えたい!という人もいれば、自分だけの秘密にしておきたい人もいるでしょう。
特に飲食店などは、有名になって混むことを嫌い、人には言いたがらない場合もありますよね。
そのように人には様々な心理がありますから、放ったらかしで口コミが拡がることをあまりアテにし過ぎない方が良いでしょう。
そして反対に、SNSなどで発信することは得意で頻繁に更新するが、商品に目新しさがない場合もあります。
これだけ宣伝しているのになぜ売れないのか?それは商品そのものに問題があるのかもしれません。
他社製品と比較した際の価格や機能、価値のバランスがどうか?
何か強みとなるポイントがあるか?
を検討して見る必要があるでしょう。
場合によっては価格の見直しや内容の変更が必要かもしれません。
他社と差別化できる部分があれば、そこにフォーカスした情報発信をすることで、より大きな集客効果が見込めます。
・商品開発×情報発信の事例1 ~伊良コーラの開発秘話~
「伊良コーラ(いよしコーラ)」祖父から孫へ受け継がれる、世界初のクラフトコーラ専門店
Discover Japanより
ここで1つ、私自身が最近気になった商品の事例をご紹介します。
私、実は銭湯に行くのが好きなのですが、最近行った銭湯の売店に「伊良コーラ」というクラフトコーラがありました。
普段あまりコーラなどは飲まないのですが、カワセミが大きく描かれレトロな雰囲気のラベルに興味をそそられ、1本買って帰りました。
そして気になって調べてみると、ホームページにはコーラができるまでのストーリーや由来が書かれていたのです。
実はこの伊良コーラを開発した方のお祖父様が和漢方職人をされており、その和漢方に関する資料や道具を見て、コーラづくりにおける火の入れ方や工程を変える工夫を思いついたとのこと。
そうした工夫を重ねることで風味も味も格段に良くなり、まさに彼にしか作れないコーラを作り出すことに成功されたのです。
100年以上前のオリジナルコーラレシピに基づき、 本物のコーラの実とカルダモンやナツメグなど12 種類以上のスパイス、柑橘類が最高の割合でブレンドされてできたこのコーラそのものも、もちろん魅力的な商品です。
しかし、それに加えて先の誕生秘話があることで、よりこの伊良コーラの独自性や、他社のコーラにはない価値を感じさせます。
この商品開発に至るストーリーを読み、私はますます飲むのが楽しみになりました(もったいなくてまだ飲んでません笑)。ちなみに、このようなストーリー(物語)を入れると記憶への定着率は”6,000倍”になるようです。
・商品開発×情報発信の事例2 ~ガス屋さんのキャンペーン~
速く乾くから、家事が早く片づく。
ガスだから実現できる、圧倒的な乾燥の速さ。洗濯物が手早く片づいて、家事の時短につながります。
リンナイ ガス衣類乾燥機より
もう1つの事例では、私も一緒に商品開発、宣伝に携わらせていただいた案件。
とあるガス屋さんで、最近はオール電化の家も増え、ガスがなかなか売れないとのことでお困りでした。
そこで2つのサービスを考えました。
まず1つは、ガス乾燥機の1週間無料レンタルサービス。
こちらは春、花粉が多い季節に洗濯物を部屋干しするが、なかなか乾燥しないとお困りのご家庭向けに、30組まで限定のキャンペーンとして大きく打ち出しました。
一般的な電気の洗濯乾燥機よりも、ガス乾燥機はより洗濯物がふっくらと乾く特徴があり、それを体験してもらうことが目的です。
気に入っていただけたら購入もしくはリースをご検討いただく導線になっています。
このキャンペーンは梅雨シーズンにも効果的かもしれませんね。
もう1つは、冬に灯油の暖房器具をお使いの高齢世帯に向けた配達サービス。
ご高齢の方しかいないご家庭では、重い灯油タンクを運ぶのは一苦労です。
そのような方に定期的に配達するサービスを行うことで、地域の方と接点を持ちながら、事業として収入にも繋げることができます。
ガスなどのインフラに関わるサービスにおいては信頼が大切。
顧客と関わりを持ち続けることも宣伝の1つと言えるでしょう。
・似た商品やサービスも、情報の打ち出し方次第で独自性と付加価値が
このように、商品やサービス自体の魅力もさることながら、その打ち出し方や情報発信の仕方により、他社製品にはない新たな魅力を作り出せることがあります。
似た商品同士を比べる時の判断材料には価格や納期、内容など様々な要素がありますが、どれを比較しても大差がない場合、最終的なポイントは「ブランド力」や「タイムリー性」にあると思います。
1つ目の伊良コーラの例は、和漢方職人の知識や技術を活かしてつくったという他にはないブランド力。
2つ目のガス屋さんの例は、季節に合わせて顧客がその時に求めるサービスを提案するタイムリー性。
そしてどちらも、良い商品であるとともに、その情報をうまく発信することでより独自性と付加価値が生まれ、効果的な集客につながっているのです。
●まとめ
商品やサービスを売るためには、それらが良いものであることは大前提としてありながら、その宣伝にもまた、力を注がなければいけません。
「良いものなら勝手に売れる」というのはあまり良い考えではないような気がします。
それよりも、商品開発×情報発信の両輪で独自性と付加価値をしっかりと打ち出すことが、着実に顧客やファンを増やす上で重要ではないでしょうか。
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